今週の『プラネテス』

原作第一話に位置するエピソード『屑星の空』。パイロット版的な色合いが濃かった原作に、今までの人物描写や展開が絡まる事で厚みの有る話となりました。
ギガルトの病気の事を誰にも言えずに悩むタナベ、誰にも打ち明ける事無く妻の遺品を探し続けるユーリ、そしてチェンシンの件も有って心穏やかでないハチマキ。この不和状態の三人が、ユーリの危機に際して一つに纏まる。その切欠となったのがコンパスなのは、道を見失いかけた三人に方角を指し示す事の暗喩でしょうか。
大気圏突入寸前での救出劇、そしてユーリがコンパスに刻まれたメッセージを知る場面は、アニメならではの緊迫感と昂揚感が。
最後にユーリが一輪の造花を宇宙に放すのは、例えデブリを増やす行為であったとしても、決して間違った行為ではないと思う次第。タナベさん風に言えば「愛です!」と云う事で。
……で、次回はチェンシンを巡ってリュシーとタナベが『気まずい雰囲気』ですか?